鳥被害のない快適な空間に
とにかく個人様から問い合わせの多いのが鳩の糞害をはじめとする被害。
「窓を開けると、臭いが酷く、不衛生なので、締めたまま」という糞害のお話を聞くこともよくありますし、「目が気持ち悪い」と単純に嫌いな方も大勢います。
ニュースなどで有名な「カラスが不気味」や「カラスがゴミをあさる」という問題。
実はそれよりも、個人様のベランダ・バルコニーなどで発生する困った問題が鳩被害なんですね。
報道がカラスの方が多いのは、個人ベランダの被害が分かり辛いからではないでしょうか。
鳩がたまに来るくらいなら、こんな問題にまではなりません。
放っておくと大変なことになりますよ!
アンテック営業推進室が、他では話せない情報や意見も織り交ぜて、個人の対策を考えてみます。
少し長くなりますが、お付き合い下さい。
鳩がベランダを支配する
被害に気づく過程を説明すると、こんな感じになります。
- 最近ベランダによく鳩がいる。
- ある時、ベランダに白いものがついていて・・・・糞?。
- 頻繁に糞がベランダに落ちだした!
- 何でベランダに枝が落ちてるんだろう・・・。
- 知らない間にベランダに卵(巣)が!!
- 雛(ひな)が孵って泣き声がうるさい!!!
- やっと雛が巣立ったようだ、さぁ掃除です。
- がんばって掃除しても次々と汚される・・・。
- また卵(巣)、糞だらけ!!!!
- 鳩にベランダを支配されてしまった(泣)。
糞の量が被害進行具合のひとつの目安にはなります。
鳩は糞があるほうが落ち着くとかいうウワサもあります。
しかし、建物の形状や掃除の頻度、雨・風の具合にもよりますので、あまりはっきりしたことは言えません。
いずれにせよ量がどんどん増えるなら問題と言えます。
鳥害対策商品のご紹介
なぜ「鳩」の被害報告が多いのか
本来(昔は)、鳩が巣を作る場所は、崖や川原などにある穴倉でした。
そして現在では、人間が作り出した集合住宅が、まさに住処に適した場所でした。
自然の環境で住処を探すよりも、ずっと簡単にいくつもの候補を見つけることが出来ます。
又、カラスや鷹などの鳥類、ネコやイタチなどの哺乳類、ヘビなどの爬虫類など、人間のおかげで天敵に襲われる確立がずっと減ります。
巣が出来れば、卵を産む回数と成鳥率(大人の鳥になれる確率)も関係あります。
例えば、普通の鳥ならヒナのためにエサを親鳥が捕って来る事情もあり、産卵の回数や成長する子供の数が限られてきます。
しかし、鳩にはそのようなことがありません。ピジョンミルクという(哺乳類で言う)母乳のようなものを口から出します(しかも雄雌共に)。当然、子供も大人になる確立が高くなります。
餌が、昔よりずっと入手し易くなっています。
そして街中と田舎の鳩を比較すると、完全に街中の鳩が太っています。
これは、人間に分けてもらう餌は高カロリーで、簡単に食べられるからです。
恐らく、餌を探す労力や住処との距離が関係していると思われます。
そのため年に3~4回以上の産卵が可能なのです。
帰巣本能の強さ
鳩は帰巣本能が高く、その能力を利用して昔は伝書鳩であったり、現代では鳩レース等が行われているのはご存知ですね?
更に、雛(ひな)がいる場所や巣を作ろうとする場所への執着心がとても強く、ちょっとやそっとの対策では埒(らち)があきません。
過去の経験からお話しすると、被害に困って有刺鉄線を置かれ、血だらけになって巣に戻った鳩がいました。
又、捕獲されて300km以上離れた場所で放された、一般の鳩(レース鳩ではない)が巣に戻ってきた話もあります。
一時流行った磁石の対策は、鳩の帰巣本能が磁場を感じて移動する能力を逆手にとった対策です。
ちなみに弊社では、過去の経験から磁石では対策できると考えていません(磁石以外の要因で対策出来ることがあるだけ、例えばワイヤーの効果、プロテクターの効果、脅しの効果)。
空を飛び帰巣する能力として「太陽コンパス説」が有力ですが、実際に住処の近くまで来れば、目視で確認しながら帰ってきます。
なぜ鳩がやってくるの?
マンションの前や横に公園がありませんか?
貯め池や河などの水場がありませんか?
近所にお寺や神社がありませんか?
お隣や上下階が鳩の住処になっていることもあります。
駅前の広場で餌やりがある。病院で餌やりがある。酷い場合は、マンションのベランダで餌をやっている。
そして、その餌やりの待機をする。
公園や寺で「ハトにエサを与えないで」と言う看板があるのは、餌待ち待機の時点から被害が増えていくからなのです。
向こうで餌を貰っている鳩がいたら、それを見た他の鳩も集まってくるのです。
そう、鳩は群れる習性があるのです。
空を飛んでいる鳩の群れ同士が交じり合って、大きな群れになるのを見たことはありませんか?(その後分かれる群れもありますけどね)。その、膨れ上がった鳩の群れが、それぞれ好きな餌の近場で休憩するわけです。
鳩のタイプでは、鳩を種類分けしてもう少しだけ詳しく説明しています。
夕方に戻ってきます
鳩の1日は、明け方から夕方まで。
夕方には、今晩の就寝場所に戻ってきます。
就寝場所になる場所は、爆発的に糞が増えてしまって掃除しても追いつきません。
これは、経験則ですが、鳩は就寝する場所をいくつか確保しているようです。
就寝は、「場所」であることが重要で、「箇所」ではないのです。
このマンション、どこそこのビル、あの橋や駅、のように場所として考えているようです。
このことからも推察されるように、マンションで寝る鳩が増えてくると、被害が増大・拡大していきます。
そして、想像に難しいことではありません。
巣を作るようになります。
巣を作りやすい条件
ひとつに地の利があります。
天敵を警戒するため、少なくとも壁などで背面を気にする必要の無い場所が巣になり易いです。
更に、建物が少し入り組んだ場所を好みますので、サービスバルコニーや建物の内側(部屋内ではなく、内庭的な所)にもよく巣造ります。
ベランダの角や隅、壁面などで巣を作ります。
急ぐ場合は、手を抜いて(卵が転がらなければ良い)、排水口を利用した巣も見られます。
空室、或いは空室に近い環境であること。
人間の近くなら、天敵が存在し難いことを知っている彼らは、遠からず近からずの場所に巣を作ります。
空室に近い条件等言うのは、共働きで昼間は誰もいないとか、単身赴任や独身であまりベランダに出ないような環境です。
又、ご家族でお住まいでも、あまり見えない・気づかない場所、物を置いた影に作られると言うのは良くあります。
雨が掛からない場所を好みます。
基本的に、卵或いは親鳥が、ずっと雨に掛かるような場所や、水で流されてしまうような場所には、巣は作りません。
例外的には、急いだ場合(今にも生まれそうな時)の。雨上がりの晴れた日に、かなり簡単に、排水溝などに2・3本の枝だけで巣造るのを目撃したことがあります。
ベランダの外側の壁(腰壁)も若干関係があるようです。
経験上、腰壁の種類が、縦格子の場所より、完全な壁になっていて外から見えないベランダのほうが、被害・巣造り共に多いと思われます。
これも、上の「地の利」と言えるかも知れません。
はじめての手順
はじめてベランダに進入して来る時、そのベランダへ到達するまでの、ある程度決まった手順(行動の順番?)があります。
- 屋上に飛来
- 下階(横)の手摺の安全を確認
- 下階(横)手摺へ移動
- その場所のベランダの状況・安全を確認
- ベランダ内へ移動、或いは「2」へ
要は、2~の手順で安全な場所を探して移動しているのです。
休憩する場所が、就寝場所になり、近い将来にその場所で卵を産むことが予想されます。
慣れてきた鳩は、いつものベランダの前(上)でフォバリング(空中でバサバサ)し、安全確認もそこそこに降り立ちます。
こうなると、対策も一筋縄では済みません。
マンションの前の電線からの飛来もよく言われる被害です。
こうなると、2・3階からも被害が出てきます。
条件が整った場所
今までにもお話してきたように、現在被害がある場所は、新しい鳩にも条件が整った場所である可能性が高いのです。
餌やりや隣人のせいだとしても、鳩には関係ないからです。
同じような造りのマンションが数棟あるのに、なぜココだけやってくるのかと言う質問も多くあります。
これも、今までお話で分かったとおり、鳩に安全を確認された場所と認識し、執着されたからです。
他の棟(場所)は未確認なのです(被害が出るのは時間の問題という話ではありますが)。
鳩は群れる習性があるので、鳩どおしで寄り合います。
鳩どおしで話し合っているのかと言うぐらい群れます。
その群れが一気にやってくると思うと・・・鳩が来る条件が整っていることが問題ですよね。
被害が広がる
糞は上のフロアから下のフロアへ落ちます(風の影響で予想外のところにも落ちます)。
下に車があったら汚れます。糞は酸性なので、塗装に悪影響です(この部分再度調査中)。
下にある洗濯物に掛かるかも知れません。
歩いていたら頭や肩に掛かります。
糞で樋が詰まり、雨が降った日には大変なことになります。
排水口から汚い水が溢れるかも知れません。
夏場には付近に臭いが漂い、窓も開けられなくなります。
なぜか、そういうところには大抵、死骸や孵らなかった卵・割れた卵(孵った?)もよくあります。
長く放置された糞の汚れは、綺麗に取れません。
綺麗にとる方法・薬剤があれば教えて頂きたいです。
既に巣が出来るなど、居つかれてしまったマンションは、放っておくと凄惨な現場になっていきます。
実は病気の問題も大きい
鳩の糞は、ベランダを汚すだけでなく、菌が繁殖し、乾燥・飛散し、人間が病気になってしまうこともあります。
お子様のアレルギーの原因のひとつであることは確かです。
特にクリプトコッカス症は、免疫力・体力が落ちた人がかかりやすいので、注意が必要です。
2014年川崎市の社会福祉施設で、「オウム病」に集団感染しました(当時のYahoo!)。
換気扇の外側に鳩が巣を作り、その糞が原因になったと書かれています。
菌や羽による喘息も問題視されています。
糞の中のカビが原因で死人が出たことも過去に報道されていました。
糞が積もり乾いて飛散たものを吸い込むと、(子供さんやお年より、体の弱った方は特に)風邪のような症状の病気になってしまいます(自然治癒することも多いそうですが)。これがクリプトコッカス症です。
ご家庭に老人・赤ん坊がいる場合は、ベランダに鳩が来て嬉しいことは全くありません。
様々な対策方法
駆除(追い払う)や鳩よけ対策は、インターネットでも様々な情報があり、何が正しいのか分からなくなります。
夜には目が見えなくなる鳥目(とりめ)や太陽コンパスを利用した磁石などの迷信が多く、判断が難しい面もあります。
負担の掛からない金額で試してみる価値があると思いますので、やってみるべきでしょう。
CDをぶら下げてみたら、風船をつけてみたら、鳥よけのグッズをつけてみたら鳩が来なくなったというお声を聞くことがあります。また、ベランダにピアノ線や釣り糸を張ればと良いというのも、某テレビ番組で紹介されていました。
しかし、その効果が分かりにくく、鳥は見慣れぬものに警戒するので持続しないことの方が多いと思います。
これらの方法で対策が出来れば良いとは思いますが、実際に長期間成功することは稀(まれ)で、時間が経つと慣れてまたやってくる鳩が結構いるのが現状です。
又、防鳥ネットをつけても、きちんと進入出来無いよう取り付けしなければなりません。
防鳥ネットの隙間から入れたら、鳩にとっては逆に天国になってしまい、あっという間に巣作られます。これでは、まったく鳩除けにはなりません。
皆さんが考える対策・撃退方法をまとめてみました(防鳥・対策方法の比較)。
対策の壁
これだけ注目が集まるベランダの鳩被害ですが、なぜ対策が難しいのでしょうか。
マンションでは被害のあるベランダ・フロア・棟に差があります。
被害のあまりないお部屋は「うちは関係ない」と思われる人が少なくありません。
これが、マンションで鳩対策をする話し合いでの混乱の原因となっています。
つまり被害と対策の温度差が大きいのです。
経験から、マンションの上階の20%程度(全体の10%程度)に被害が出ると対策の必要があります。
被害を放置すると、近々、酷い状況になり、「鳩マンション」となります。
本来、マンション全体の問題として管理組合で話されるべき問題なのです。
とは言え、被害が無いお部屋の方に理解してもらうのは難しいのが現状なのでしょうか。
被害のあるお部屋がお金をかけずに好き勝手に対策した結果、外から見ると、統一感の無いおかしな色のベランダのマンションになります。又、防球ネットは太くて目立ちます。
「マンションの価値が下がる」という意見もありますが、糞だらけの賃貸マンションに対策をして、満室になったマンションもあります。
快適に暮らせてこそ、マンションの価値があると思います。
私は色々なネットの付いた鳩のいるマンションとどちらに価値があるのかと疑問です。
一応
アンテックの商品での対策がお勧めです。
ベランダの鳩対策はセルビュー50で飛来をシャットアウトしましょう。
外観や効果とも安心で、色々な物を試すより安価で確実です。
この対策方法は、弊社の提案・実績により「東京都住宅供給公社」様の標準対策として採用頂いております。
セルビューシリーズは鳥害対策だけを目的として開発された防鳥ネットです。
お客様の声により、業務用の鳥害対策ネットをベランダサイズにカットし、取付具等の最低限必要な部材をセットにしたものが「ぽっぽさんバイバイ」です。
室内から見ると、ワイヤー入ガラスのようなイメージで、多くのお客様に「目立たない」との評価を頂いております。
ノンアンカー取付が可能で、ドリルで穴を掘ったりしません。タイルにヒビも入りません。
ベランダ用セルビュー取付セット
「ぽっぽさんバイバイ」
緊急の場合にも、ベランダ間隔壁版のように人力で破壊して脱出できますが、鳩の進入はゆるしません。
ご自分のベランダを安心して使える空間にし、鳩の飛来に怯える生活から開放されます。
DIY用ですが、高所の危険な作業でもあるので、アンテックが設置することも可能です。
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